藤井風さんの「まつり」が気になったとき、まず知りたくなるのは、この曲がどんなタイミングで世に出て、どんな思いをまとって響いているのかということではないでしょうか。
「まつり」は、2022年3月20日21時に先行配信され、3月23日発売の2ndアルバム『LOVE ALL SERVE ALL』に収録された楽曲です。しかもMV公開、ティザー公開、Listening Partyまで含めて大きく打ち出された一曲で、藤井風さんの表現が新しい段階へ進んだことを鮮やかに知らせました。華やかで軽やかなのに、聴くほどに心の深い場所へ届いてくる――そんな「まつり」の魅力を、基本情報、歌詞の意味、MV、ライブの順にたっぷり味わっていきましょう。
- 藤井風さん「まつり」は『LOVE ALL SERVE ALL』を象徴する重要曲
- 2022年3月20日21時に先行配信され、3月23日発売のアルバムに収録
- アルバムでは2曲目、2024年配信のベスト盤では1曲目に配置
- 藤井風さんご本人が“第二のデビュー曲”のように感じていたと語っている
- MVとライブを通して、祝祭感と解放感がさらに大きく広がった
藤井風さん「まつり」の基本情報
- まつりのリリース時期
- アルバム内での立ち位置
- まつりは何を歌う曲か
- 第二のデビュー曲と呼ばれる理由
まつりのリリース時期
藤井風さん「まつり」は、2022年3月20日21時にデジタル先行配信され、3月23日に発売された2ndアルバム『LOVE ALL SERVE ALL』へ収録されました。この流れを見るだけでも、「まつり」が単なるアルバム曲ではなく、アルバムの世界観を先に印象づける役割を持っていたことが伝わってきます。実際にBillboard JAPANでは、先行配信の決定とあわせてMV公開や関連施策が報じられ、同月16日にはティザー公開、21日には『LOVE ALL SERVE ALL Listening Party』の開催も案内されていました。華やかなタイトルどおり、リリースの段階から“始まりの祝祭”のような空気をまとっていたのです。曲を初めて聴く人にとっても、ずっと好きだった人にとっても、「まつり」は2022年春の藤井風さんを象徴する鮮やかな入口だったといえるでしょう。
アルバム内での立ち位置
『LOVE ALL SERVE ALL』のトラックリストで、「まつり」は2曲目に置かれています。1曲目の「きらり」の輝きを受けて、そのままアルバムの体温をぐっと高める位置にあり、この配置だけでも楽曲の重要性がよく分かります。公式サイトでは、アルバム自体が藤井風さんの大切にしているコアメッセージを掲げた2作目と紹介され、全曲作詞作曲を藤井風さん、プロデュースをYaffleさんが担当していることも明記されています。その中で2曲目に「まつり」が置かれているのは偶然ではなく、作品全体の精神を序盤で印象づけるための必然に見えてきます。さらに2024年8月25日配信の『Best of Fujii Kaze 2020-2024』では、「まつり」が1曲目に配置されました。アルバムの序盤で光っていた曲が、今度はベスト盤の扉を開く曲になったという流れはとても象徴的です。『LOVE ALL SERVE ALL』の核であり、2020年代前半の藤井風さんを語るうえでも外せない一曲――そんな格の高さを、トラック順そのものが静かに物語っています。
まつりは何を歌う曲か
「まつり」というタイトルから、最初はにぎやかなイベントソングを思い浮かべるかもしれません。けれど、この曲の本当のおもしろさは、明るさの奥にもっと大きな視野が広がっているところにあります。Billboard JAPANの特集では、「まつり」に生命の循環を俯瞰するようなスケールの大きな言葉があると紹介されており、そこからもこの曲がただ浮き立つだけの歌ではないことが分かります。しかも制作面では、藤井風さんご本人が「アルバムが完成するからお祝いの曲を作りたい」という思いから生まれたと語り、さらに『LOVE ALL SERVE ALL』の精神をこの曲にあますことなく込めたという趣旨の発言も残しています。だからこそ「まつり」は、何か特別な一日だけを祝う歌ではなく、毎日の中にある命のきらめきや、競争を降りた先で見えてくる優しさを祝福する歌として響きます。軽やかに身体を揺らしたくなるのに、聴き終えたあとには心がふっとほどける。この二重の魅力こそ、「まつり」が長く愛される理由です。
第二のデビュー曲と呼ばれる理由
「まつり」が特別に語られる理由のひとつは、藤井風さんご本人が後年のBillboard JAPANインタビューで、この曲を“第二のデビュー曲”のように感じていたと明かしていることです。そのインタビューでは、「まつり」は自分のメッセージの伝え方として手応えがあり、曲のサウンドにも、自分の歌い方やフロウにも自信を持てた作品だったと振り返っています。さらに、その確信が「今後の自分の行くべきサウンドの方向だ」と思えるほど大きかったからこそ、「何なんw」に続く“第二のデビュー曲”のように感じられたと語っています。この言葉はとても大きく、ファンのあいだで自然発生的に盛り上がった呼び名ではなく、藤井風さん自身の実感に根ざしていることが分かります。しかも「まつり」はアルバム制作終盤に生まれた祝祭曲でもあり、作品の完成を祝う歌であると同時に、新しい表現の幕開けを告げる歌にもなりました。終わりと始まりが一曲の中で重なっているからこそ、「まつり」はただの人気曲では終わらない、キャリアの節目そのものとして輝き続けているのです。
藤井風さん「まつり」を深く味わう
- 歌詞の意味の読み方
- MVで広がる祝祭感
- ライブで育ったまつり
- いま聴いても古びない理由
歌詞の意味の読み方
「まつり」の歌詞の魅力は、表面ではとても開かれているのに、奥へ入るほど世界が広がっていくところにあります。耳に入ってくる第一印象は、軽やかさ、心をひらく感覚、そして生きることを祝う高揚感。でも、Billboard JAPANが指摘したように、この曲には生命の循環を見つめる大きな視野も流れていて、そこがぐっと深い余韻を生み出しています。さらに制作背景を知ると、これは単に“楽しい曲”ではなく、『LOVE ALL SERVE ALL』の精神をたっぷり込めた一曲として作られたことが見えてきます。だから読み方のコツは、派手さだけで聴かないこと。日常の中で見落としがちなものを祝う歌として聴くと、この曲は急に自分の暮らしへ近づいてきます。うまくいく日も、そうではない日も、命は流れ、季節はめぐり、人は誰かとつながっている。その当たり前を、重くならずに、むしろ晴れやかに思い出させてくれるのが「まつり」です。聴いているうちに肩の力が抜けるのは、勝ち負けや比較の外側へ、そっと連れ出してくれる歌だからかもしれません。
MVで広がる祝祭感
「まつり」のMVは、2022年3月20日21時に公開され、その前にはティザーも公開されました。さらに公式サイトにはMVビハインド写真のギャラリーも残されていて、この映像が楽曲と並ぶ重要な表現として丁寧に打ち出されていたことが分かります。後年のBillboard JAPANインタビューでは、MV監督がMESSさんであること、そして藤井風さんが「平等」というキーワードを渡していたことも語られています。そこから見えてくるのは、このMVが“自分だけが主役の祭り”ではなく、誰かと分かち合う祝祭を描こうとしていたということです。踊りや集団の動きが強く印象に残るのも、そのためでしょう。にぎやかさはあるのに威圧感はなく、華やかなのに閉じた世界にならない。だから観る側は、遠くから鑑賞するだけではなく、気づけばその空気に招き入れられたような感覚になります。音源で感じた解放感が、映像では身体のリズムや空間の広がりとして見えてくる――それこそが「まつり」MVの醍醐味です。見終わったあと、心まで少し明るくなるのは、祝うことの中心に“みんな”がいるからです。
ライブで育ったまつり
「まつり」はスタジオ音源の時点で完成度の高い楽曲ですが、ライブでさらにスケールが大きくなった一曲でもあります。公式サイトを見ると、2022年10月16日のPanasonic Stadium Suita公演を収めた『Fujii Kaze LOVE ALL SERVE ALL STADIUM LIVE』では16曲目に収録され、ラストの「旅路」へ向かう直前の重要曲として配置されています。そして2024年11月8日配信の『Fujii Kaze Stadium Live “Feelin’ Good”』では、デジタル音源の最後、23曲目が「まつり」。さらに2024年12月25日発売のライブCDでも、藤井風さんご本人が厳選した16曲の最後を飾っています。Real Soundの日産スタジアム公演レポートでも、観客との連帯を確かめ合ったあとに最後に届けられた曲として描かれ、夏の夜の野外に最高に映える一曲だったと伝えられました。つまり「まつり」は、ライブの終盤を彩るだけでなく、会場全体を大きな祝祭空間へ変える力を持つ楽曲なのです。ひとりで聴いても沁みるのに、みんなで聴くとさらに意味がふくらむ。そんな稀有な強さが、この曲にはあります。
いま聴いても古びない理由
2022年の曲でありながら、「まつり」が2026年4月1日の今も古びて聴こえないのは、時流の言葉に頼らず、人がずっと抱えてきた感情へ届く歌だからです。焦り、比較、孤独、そしてそれでも誰かとつながりたい気持ち。そうした普遍的な心の動きを、説教くさくなく、風のようにしなやかに包み込んでくれるのが「まつり」の強さです。しかも楽曲としての扱われ方を見ても、その鮮度は明らかです。『LOVE ALL SERVE ALL』では2曲目、2024年配信のベスト盤では1曲目、2024年の日産スタジアム公演のデジタルライブでは最後、ライブCDでも最後。藤井風さんの作品群の中で、何度も“入口”にも“締めくくり”にも選ばれているのです。これは一発のヒット曲ではなく、何度でも聴き手を迎え入れ、何度でも物語を結び直せる曲だということ。元気な日に聴けば前向きな光が増し、疲れた日に聴けば心をやわらかくゆるめてくれる。「まつり」は、季節を越えて、自分の今にちゃんと戻ってきてくれる曲だからこそ、何年たっても新しく感じられるのです。
まとめ
- 「まつり」は2022年3月20日21時に先行配信され、3月23日発売の『LOVE ALL SERVE ALL』に収録された
- 『LOVE ALL SERVE ALL』では2曲目に配置され、アルバム序盤の空気を決定づける役割を持つ
- 全曲の作詞作曲は藤井風さん、プロデュースはYaffleさん
- 藤井風さんは「まつり」をアルバム制作終盤に生んだ祝祭曲として語っている
- この曲には『LOVE ALL SERVE ALL』の精神が込められている
- Billboard JAPANの国内特集でも、「まつり」には生命の循環を見つめる大きな視野があると触れられている
- 藤井風さんご本人は、「まつり」を“第二のデビュー曲”のように感じていたと明かしている
- MVは2022年3月20日21時に公開され、ティザーやListening Partyとあわせて大きく展開された
- MVは祝祭感だけでなく、“平等”や共同性の感覚まで広げてくれる映像作品として味わえる
- 2022年のPanasonic Stadium Suita公演収録作では16曲目に置かれている
- 2024年11月8日配信の『Fujii Kaze Stadium Live “Feelin’ Good”』では最後を飾っている
- 2024年12月25日発売のライブCDでも最後に収録され、締めの曲としての強さが際立つ
- 2024年8月25日配信の『Best of Fujii Kaze 2020-2024』では1曲目に置かれ、代表曲としての存在感を示している

